(寄稿者:LadyM)
初めまして。私は、アメリカに住んで9年となるLadyMと申します。
ボーカリスト兼ボーカルトレーナーとして日本各地で歌い、多くのボーカル生徒達やアーティスト達を指導し、楽曲制作からアーティスト育成など、会社に属することなく独自のやり方で行い、音楽の世界で長年生きてきました。
様々な方々とたくさん仕事をしてきたこともあり、ありがたいことに、プロフィールには著名人達の名前も連ねさせていただいております。
日本にいた時には、スケジュール帳はぎっしり。電話やメール、打ち合わせ、リハーサル、期限付きの楽曲制作にレコーディング。今日は車で数時間、明日は電車と新幹線・・・と移動距離も凄まじく、とにかくやることがたくさんあって毎日が仕事で充実していましたし、なんでもやってみせる自信が常にありました。
そんな私がアメリカに住むことになったわけですが、引き続き音楽の仕事をしたいと強く思っていました。ですが、日本人である私のアメリカでの仕事経験はありません。いくら有名アメリカ人アーティスト達と日本で仕事をしたことがあると言っても、そんなことは全く関係ありません。
これまで何度も訪れていたアメリカでしたが、それは所詮「観光者」のレベル。あくまでも遊びで、観光や買い物が数日間続けば、夢のバケーションからまた日本の現実社会に戻れました。ですが、実際に生活をするとなるとそういうわけにはいきません。慣れない場所で、見慣れなかった物に囲まれながらそれを受け入れて、普通の日常生活を送りながら、同時に仕事もしなくてはいけない。それが現実。
「海外に住んでいるなんてすごい!かっこいい!」なんて言われますが、アメリカで生きていくのは、想像以上に、本当に大変です。
言葉も100%全て理解できるわけでもなく、土地勘もなく、文化や価値観などもまだ完全にわからず、すぐに車が運転できるわけでもありません。日本にいた頃は、女一人、大都会のど真ん中で真夜中まで仕事をし、またある時には、真夜中に車を走らせて西へ東へと飛び回っていた私でしたが、アメリカは日本のように安心で安全ではない土地柄。私は女性ですし、特にそれを痛感することばかり。
アメリカに引っ越してきたばかりの頃は、見知らぬ土地と新しいレストラン、見たこともない景色に一喜一憂し、山のように日本から持参した荷物の荷ほどきと片付け、新しい家族との会食や交流にと、毎日が観光気分いっぱいでしたが、そんな生活が1ヶ月も続くと次第に焦りを感じるようになりました。
歌は歌えても、それを仕事としていくことは出来るのか。日本でやってきたように英語でしっかりと歌を指導できるのか。異国の地アメリカでどれだけ出来るのか。とにかく、何ができるのか・・・。そこにいた私は、ただの一人の日本人でしかありませんでした。
会社に勤めずにフリーランスで稼ごうと考えるならば、すでにアメリカでキャリアを積んでいる場合を除いて、ゼロどころかマイナスからのスタートだと思っても嘘ではないかもしれません。
不安なりとも多少の希望を持っていた私は、本当の意味での「ゼロからのスタート」に挫折感を感じることとなったのです。
いろんなことをインターネットで調べ続ける毎日が続きました。日本語で、英語で。近所検索、周りの状況、音楽教室、レストラン、バー、コンサートホール、スーパーマーケットなどの募集要項、何か出来ることはないか、何かないのか・・・とにかく何もかも。ありがたいことに、することもない私には時間だけはたくさんありましたから。
そこでハッと気づいたこと。日本とアメリカとの大きな違い・・・文化とか価値観とか、今まで記事に書いたことはたくさんあるのですけれど、実はインターネットの中、ホームページ上の世界にも、それはしっかりと表れていたんです。
インターネットが完全に浸透している今の時代、ホームページというものは会社や個人の名刺代わりとして当たり前ですが、アメリカ内で色々検索すると、配慮が全く感じられないものも多く、そのホームページのずさんさには呆れるほどのものも少なくありません。
センスの必要なデザイン性はもちろんのこと、使用されるイラストやロゴ、写真、色使い、機能性、すべてに対して欠如しているのがとにかくたくさん目にとまります。
サイト自体も開けない、反応しない、メールだって機能しない。SEO対策どころか、検索した内容とは全く違ったものが上がってくる。その上、掲載されている住所や電話番号も間違っていたりするし、写真だって、私が携帯電話で撮影する方がよっぽどマシ。全くひどい色使いや音使いは、ホームページを彩る意味、全くナシ。おまけに肝心の買い物かごだって動かない。こんなところに個人情報を入力だなんて、これって絶対スキャム(詐欺)よね!こんなオンラインサイトで買い物なんて危なくてできやしない!嘘みたいですがこういうサイト、本当に多いんですよ。
せっかくホームページ持っていたって、こんな状態じゃ、まずは信用できなくなります。でもこれ、はっきり言ってアメリカそのものなんですよね。
いいのか悪いのか、こういうところに国民性が感じられるのですが、これはホームページ制作においても同じなのかもしれません。
私が思う日本の素晴らしいところは、痒いところにまで手が届くサービスや、丁寧で些細な気配りだと思っています。これにプラスして、高性能な機能、日本人ゆえの色彩感やデザインの繊細な配慮・・・。
そういった部分がしっかりと画面上に表れるのは、プロの日本人クリエイターたちの手によって彩られたホームページ制作だと思います。
プロ目線で制作されたホームページは、目をひくものがあります。色使いやデザインもさることながら、ただ言いたいことを書きなぐっただけの長い文章ではなく、シンプルながらに伝わりやすいキャッチーな言葉の数々。
ミュージシャンとして生きてきた私の言葉でお伝えするならば、それはプロが制作した楽曲と同じだということ。楽曲を制作するにも、やはりプロの手によるものであるからこそ、クオリティが違います。いや、違って当然なのですけれど。(笑)
もう一つ、アメリカに住んで改めて思うのは日本語の美しさですね。アルファベットだけが連なっている英語に比べて、多くの文字の形を持つ日本語は、本当に素晴らしいと思うのです。
丸みを帯びたひらがなからは、優しさやぬくもりを感じますし、カタカナはちょっとしたアクセントにもなる。漢字を使えば一段としっかりした存在感が出て、誠実さ、堅実さが出る。おまけにアルファベットだって使えるわけです。それらは、ただの文字としてだけではなく、しっかりとしたデザインの一つ一つになって彩ってくれるわけで、そんなデザイン性のある文字を、プロの手によって使われたら、それは素晴らしいものになるに間違いありませんよね。
私たちは今の時代、今のこの経済情勢で、できることは一体なんなのかを考えていかなければなりません。今だけに目を向けるのではなく、未来に備えること。
そのためにも、まずはホームページを見直して、次の未来に向けたホームページ制作をご検討されてはいかがでしょうか。
まずは、相談してみてください。今のあなたが置かれた状況や、これまでやってきたこと、これからやりたいこと・・・あなたが踏み出す第一歩を勇気付けるお手伝いをしてくれるはずですよ。