映画に学んだ「最高の事業運営の作り方」継続中



モーガンフリーマンとジャックニコルソンが出演している似たような題名の映画がある。
掛けているエネルギーと時間の割には、パッとしなかった事業を立て直すためにコンサルに真っ先に勧められた映画だ。正直いって毎月青色吐息の経営状態だった。
僕は縋る様な想いで映画を観た。傍らにはノートとペンを置き、必死になってヒントを見つけメモをとった。
映画を通じて僕が見つけたヒントと、この映画を勧めたコンサルの意図を話す前に、僕自身の紹介を簡単にしたいと思う。年齢は現在40才代、とある地方都市に住んでいる。
嫁と二人の幼い娘がいる。
ちなみに僕はその地方都市の出身者ではない。嫁の実家というわけでもない。2011年の東北の大地震をきっかけに東京から家族で移住した。移住する前はサラリーマンとして働いていた。直近の業種は情報サービス業、そこの営業兼技術者だった。
子供の健康を考えての移住。一年悩み2012年から新天地へ。
同時に15年間のサラリーマン生活に終止符を打った。そして2012年4月から起業した。
事業内容はそれまでの業種とはかけ離れたもの「エンターテイメント業」
具体的にいうとサンバダンサー(笑)だった。
さて、映画の話に戻る。ご覧になった方も多いと思うが、かいつまんで言うと余命宣告された男性二人が「残された時間で好きなことをしまくる」という話。メモを取りながら映画を観るなんてしたことはなかったが、起業してから鳴かず飛ばず6年。なけなしの資金をはたいて経営コンサルタントを依頼した。そんな状況で僕が書き出したのがコレ。
・家族を大事にする
・出会うひとを大事にする。
・人とのつながりを大事にする。
・自分の経験を大事にする(どんな経験も無駄ではない)
・お金と時間を人と自分を喜ばすことに使う。
・お金を残すこと稼ぐを目的としない。
・自分の時間は有限だが、どのタイミングからでも最高の人生にするために行動する。
・支えてくれてる人に感謝する。
・やりたいことは素直にやる。
・やりたいことは、できるできない関係なく箇条書き(視覚化)して誰かに見せる。
・若い時かから健康には気を付ける
・何をすれば自分は幸せなのか俯瞰してみる。
・よいものを一緒に感動できる仲間をもつ
・自分の胸の内を話せる友人をもつ
・よく笑うようにする
・どんなことでも実現できると思う
・あまり自分に厳しくしない
・富と家族のバランスをとる。
・経済的豊かさと精神的豊かさのバランスをとる。
今見ると、背中のあたりが「むずかゆくなる」くらい青臭くて気恥ずかしくなる。
で、コンサルが当時の僕にこの映画を見せた意図はたった一つ。
「箇条書きをする癖をつけろ」だけである。そのコンサルとの契約は一年で解消したが、その程度のことすらできていない「勢い」だけで駆け抜けた6年。
それでは青色吐息にもなる。
つまり
・自分の理想の事業状態を箇条書きする。
・上記を達成する上で自分の抱えている問題をまずは可視化する。
・個々の問題を行っている業務ごとに分類する。
・優先順位をつけて淡々と解消していく。
・優先順位の付け方は緊急性と重要性を考慮する。
・解消した結果を分析して次のタスクをさらに箇条書きしていく。
僕の売り物は一見特殊で、読者の皆様の参考にはならないと思われるかもしれないが、要はサービス業と同じ。サンバダンサーとしての僕の売り物は大きく分けて3つ。
①ダンスショー
②ダンスレッスン
③衣装販売
ちなみに、③の衣装販売は自分で製作したものを売るということ。
ショーやレッスンの原価(仕入れ)は会場費だったりヘルプで呼ぶダンサーの依頼料、交通費。
衣装販売は針金や布、羽など。つまり仕入れて宣伝して売るという意味では物販業やサービス業と変わらないということ。
ちなみに僕自身はサラリーマンをしていた傍ら、副業と趣味の間くらいの扱いでサンバダンサーの活動をしていた。東京では定期的にレッスンを開き、サンバーショーにも出演して収入を得ていた。
311が無かったら、そのままサラリーマンを続けていたかもしれない。生き方を変えたときの状況は詳しくは書かないが、図らずもコンサルに見せられた映画の主人公と共通する想いがあった。無論、余命宣告をされたわけではない。ただ誰にでも残された時間というものがある。
それをどう使うかという事と向き合った結果が今の状態といえる。
話を戻すが、青色吐息の事業を立て直すために、藁をもすがる気持ちだった僕が真っ先に行ったのは自分自身のホームページの見直しだった。当時、僕はあまりネットでの告知を重要視していなかった。
なぜなら、僕が住んでいる地方都市のクライアントで「僕のホームページをみて依頼しました」という方は皆無だったからだ。地方都市にありがちだがネットよりもリアルのコネクションの有無が仕事の受注に関わってくる。ちなみに地方で起業を考えている人にアドバイスがある。
・仕事のクオリティよりも誰の知り合いか?が重要なのが地方都市。
・ネットよりも口コミが強いのが地方都市。
・良い噂も悪い噂も広がるのが早いのが地方都市。
そんな状況だったのでサラリーマン時代に友人に作ってもらったJimdoのホームページはほぼ作りっぱなしの放置状態。
それをコンサルに見てもらい客観的な意見を聞いたのと、世間一般の同業のホームページがどうなっているかを調べた。その時に僕が感じ、受け取った内容がコレ。
・「何ができる」「どんなものが見られる」「誰が出る」ビジュアル、内容とかの説明はあるが具体的なベネフィットの言及が無い。
・そのショーを取り入れたら、どんなよいことがあるのか?何が改善するのか?が伝わらない。
・単に盛り上がる、楽しい、といった程度のことしかわからず、具体的にショー起用後のイメージができる説明がない。
・「宴会で呼んだら、ひょっとしたら盛り上がるかも」くらいのイメージしか伝わらない。
・演者も一方通行で「ただ見せるだけ、踊ってみせるだけ」の印象しかない。
・ダンスショーがただの「添え物エンターテイメント」で終わってしまっている。
・ショーの可能性や活用方法のイメージが沸かない。
つまり、当時のホームページをみて「よし頼んでみよう!」という形にはなっていなかったということ。
具体的なホームページの改善過程はまた記事を改めて紹介していきたいと思うが、僕は「ホームページの見直し=事業運営の見直し」という風に受け止めた。
漠然と事業を見直すといっても何から手を付けていいのかわからない。だとしたら、その具体的な問題を「ホームページの改善を自らの手で行う事」で知るのはとても有効だと思う。
「最高の事業運営の作り方」の一歩はその「気付き」ということである。
そして「気付く」べきキーワードはたった一つ「ベネフィット」に尽きる。
これを踏まえて具体的にホームページに取り入ようと考えた文章の抜粋コレ。
・婚活などのパーティで初対面同士のアイスブレーカーになります。
・SNSインスタ映えする写真が沢山とられ、主催様のSNS上の拡散に繋がります。
・宴会幹事様と打ち合わせを綿密にすることで、宴会への不安を無くします。
・まとまらない会場を一つにして、プレゼンしやすくします。
・新米幹事さんの不安を解消します!
クライアントは不安だから頼むのである。僕自身も不安だったから事業を見直したのである。
映画の主人公もそのまま何もせずに死ぬのが不安だったから行動したのである。
人々の基本的な心理を核に行動すれば「最高の事業運営」に近づくはずである。
(寄稿者:Sambaダンサー Masashi)