目に見えない病 線維筋痛症
皆さんは線維筋痛症という言葉を聞いたことはありますか?
おそらく大半の方が初耳だと思います。
私も友人がこの線維筋痛症という病になるまでは見聞きしたことが一切ありませんでした。
聞いたことが無いということは相当珍しい病なのかと思いがちですが、実はそうではありません。
目には見えず、自分や家族、医者でさえ判別することが難しい病です。
主な特徴と危険性について
1:激痛が全身へ
線維筋痛症の一番の特徴は、原因不明の痛みが全身に発生するという点です。
文字を見て筋肉痛のようなものだと想像すると思います。
自分は実際にこの病にかかっているわけでは無いのでこのぐらい!と表現するのが難しいですが、友人の話では筋肉痛の何倍もの痛みを伴い、それが筋肉だけではなく関節や体幹など全体に広がるとのことです。
2:複数の症状
痛みだけではなく、複数の症状が発生するようです。
・身体症状
「38℃以下の微熱、疲労感、倦怠感、手指のこわばり、手指の腫脹、関節痛、レイノー現象、寝汗、過敏性腸症候群、動悸、乾燥症状、呼吸困難、嚥下障害、間質性膀胱炎様症状、生理不順、月経困難症、体重変動、光線過敏症、寒暖不耐症、顎関節症、低血圧、各種アレルギー症状、僧帽弁逸脱症、かゆみなど、」
・神経症状
「四肢のしびれ、手指のふるえ、めまい、耳鳴り、難聴、視力障害」
・精神症状
「抑うつ症状、不安感、焦燥感、睡眠障害(過眠、不眠)、集中力低下、注意力低下、健忘、起床時の不快感」
※ウィキペディアより抜粋(https://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%B7%9A%E7%B6%AD%E7%AD%8B%E7%97%9B%E7%97%87)
私の友人も、痛み以外の症状が出るようで、うつ症状や睡眠障害、疲労感などが常に伴うとのことです。
これだけ聞くと、発症するとすぐに分かりそうですが知らないうちに悪化する最も危険な面があります。
3:原因が不明で診断が難しい
この病の最大の落とし穴は原因が不明で、通常の医療機関(日本の場合)で適正に診断されることが殆どないという点です。
米国では軽症例を合わせると200万人を超えるそうですが、日本では1万人を超えているという状況です。
これは日本の人口も関係していますが、一番の原因は日本では認知されていない病で医者が適切に診断することができず、診断できた場合も正しい治療を行なうことができないという点です。
患者の多くは未診断や誤診が多くドクターショッピング(たらい回しのような状況)が頻繁に起こるようです。
検査で数値として確認することができず、血液検査やCTスキャン、MRIなどでもなんら異常が見られないようです。
診断する方法は圧痛点による自己診断となるようで、専門医でしか適切に診断ができないという状況です。
※全身に18箇所の圧痛点を4キロの力で押し11か以上痛く、全身や広範囲の痛みが3ヶ月続いていることが条件となるようです。
認知度が低く、患者数が多いことにより難病指定されておらず大学病院などでは研究がされていないようです。
4:治療薬・治療法が明確には無い
誰にも効く特効薬のようなものはなく、多くはリリカという薬を使用することで症状を軽減することができるようですが、飲めば完治するようなものではないためあくまでも和らげるためのものだそうです。
運動療法による治療もあるそうで、有酸素運動や水中運動などにより健康や睡眠を改善し痛みなどを減らす事ができるようです。
ですが痛みを伴う病のため、そもそも運動ができないほど痛みがある方もいるようです。
上記に付随して心理治療を行なうこともあるようで、運動と心理治療の組み合わせにより効果が上がる事があるようです。
いくつか治療法はあるようですが、どれも完治することは難しいようで慢性疾患として長期に渡り治療を続けていく必要があるようです。
知らないうちに自分や家族が発症しているかもしれない
上記で述べたとおり、診断が難しく複数の症状を伴うため何年も別の病気と勘違いする可能性があります。
私の友人も自分が線維筋痛症と診断されるまでは耳が痛いとなり耳鼻科に行ったり、腰などに痛みが出て整骨院に行ったりと病院を転々とする事になったそうです。
その間に悪化していき症状が大きくなったり増えたりする傾向にあるようです。
慢性疾患など診断されずっと治らないが実は線維筋痛症で適切な治療ができない可能性があります。
あくまでも病の一例なのでその他の病気の可能性がありますが、もしも長期に渡って症状がよくならないという事がある場合はセカンドオピニオンなどを受診するのがベストだと思います。
※自分は医学などを学んだことはなく、あくまでも友人や知人の体験談などから我流で調べこの記事を書いているため間違い等があるかもしれません。ご指摘を頂いた場合すぐに訂正させていただきます。
今回は病気の一つとして線維筋痛症というものを紹介させていただきました。
コロナウイルスにより皆が対策をすすめ、インフルエンザが去年より8割ほど減っており結果として健康な方が増えている状況です。
世間で話題となっているコロナに目が行きがちですが、皆が健康に気を使っている今こそ普段の生活を見直しよりよい生活をおくれるようになればと思います。