日々GoogleやAmazon等、シリコンバレー界隈のニュースを見るようにしているのですが、
最近はもう目まぐるしくて訳がわからなくなってきました…
例えばこの記事
GoogleのAI翻訳ツールは独自の内部的言語を発明したようだ、そうとしか言えない不思議な現象が
ざっとかいつまんでお話すると、
Google翻訳という高精度の翻訳ツールがございまして、実はこのツール、英和辞書を捲って1語1語を調べて翻訳している訳ではなく、人工知能が「人間が翻訳する時、どのように翻訳することが多いか」を人工知能に調べさせてるわけですね。
だから「piece of cake」(楽勝だよの意)を和訳してもらっても「ケーキの断片」ではなく「朝飯前だぜ!」と正しく翻訳してくれます。
そんな機能を使って英語←→日本語、英語←→韓国語を学習させたGoogleチームですが、
ふと、「この状態で日本語←→韓国語の翻訳が出来るんだろうか…?」と思ってしまったわけです。
人間なら「母国語が英語です。あと日本語と韓国語が話せます」と言ったら、その人はおそらく日本語と韓国語の通訳もできることでしょう。
ちょっと大変ですが、英語で考えればいいだけの話ですから。
しかし技術者たちはあえて「英語を介さずに」翻訳させてみました。
結果どうしたことでしょう。それなりの精度で翻訳できてしまいました。
つまり日本語と韓国語で意味を共有させる「何らかの概念」が頭のなかに有るとしか思えない結果です。
……Google翻訳を使っていたら、そのうち何か喋りだすかもしれません。こういう話はウキウキします。
だいぶ前置きが長くなりましたが、そんな訳がわからなくなる速度で進歩を続けるシリコンバレーの技術は、いずれ私達のもとに降りてきます。
2017年中に来るかはわかりませんが、私達の生活を変えてくれるかもしれない技術を幾つかご紹介したいと思います。
もうレジに並ぶ必要がない!AmazonGo
皆さんは東京のGUに導入されたセルフレジをご存知でしょうか。
籠の中に商品を入れると、一瞬で合計金額を出してくれるそうです。バーコードをピッピしたり、綺麗に並べたりする必要もありません。商品タグの中に仕込んだICタグを読んでいるようです。
昔ユニクロのレジで泣きながらアルバイトをしていた自分には、10年早く来てほしかった技術ですが…
今回Amazonが制作したスーパーは、更にすごいことに、「レジに並ぶ必要がない」スーパーです。
お店に入る時、スマートフォンをタッチするだけで、あとはあなたが「何を棚から取ったか」、「何をバッグに入れたか」全てカメラとAIが把握します。
「やっぱ買うのやめよう…」と思っても大丈夫です。貴方が棚に戻したその動きもしっかり把握してAIは見ています。お金はお店を出る時、あなたのクレジットなり何なりから自動的に引き落とされます。
……カメラになるだけ写りたくない人には、かなり恐ろしいお店かもしれませんが、すごく効率的なお店です。
年末商戦で、お店の壁に突き当たるほどのレジ待ちを見てしまうと、もう「買わずに帰ろうか…」と思うことがありますが、このお店はそんな悩みとは無縁です。
ちなみにこのお店、現在シアトルでAmazon従業員のみとなっていますが、実際に開店しているようです。
2017年初頭には一般向けに開放するとのことですので、年末には日本でも体験出来るかもしれません。
VR元年だった2016、2017年はAR元年!?
ARって何ー?って方も多いかもしれませんが、
ARとは「拡張現実(Augmented Reality)の略で、
VRが「仮想」の世界を作り上げるなら、ARは現実を拡張します。
例えばあなたが今いる部屋。
「壁を水槽にして水族館みたいにしたい!」と思っても、まあ普通はできません。
壁一面の水槽を買うことも、それを維持することも難しすぎます。
しかし貴方の視界をジャックして、「壁に当たる位置に水槽の映像が見えるように」という仕掛けなら、もうできてしまうんです。
VRがエンターテイメントを変えるなら、ARは生活を変えます。
例えばカーナビ。現在は音声とモニターで道案内をしますが、ARを利用したカーナビなら、道に貴方の行きたい場所への案内を描画することができます。
もしくはネット通販で家具を買う場合、
この部屋にこの机は入るのか、置き場所をどこにしようか、そもそも部屋の雰囲気に合うんだろうか、と不安になるかもしれません。
実際買ってみると、机が大きすぎて、部屋内の移動が大変かもしれません(今のCUBEオフィスのように)
ARなら、まだ届いてない、買ってもいない家具を、試しに部屋の中に置いてみることができます。
↑IKEAのARアプリ。もう実用化されています。
ちなみに先日私が体験したHolorensは、現在最先端のARデバイスですが、ようやく日本でも12/2から発売が開始されました(まだ高いですが)
MicrosoftはARに本気で取り組んでいて、windows10にはHolorens用のソフトが標準搭載される予定です。
おそらく一般社会に浸透することを予定しています。
もちろんMicrosoftだけでなく、GoogleもFacebookもAppleもAmazonもCUBEもARに取り組んでいます。
これだけの企業が一斉に同じ技術を模索することは、スマートフォン以来の出来事かもしれません。
目まぐるしく動くIT技術、ついていくのが大変なこともありますが、今は只々変化する世界が楽しみです。