時代と共に変化し続けるCGの世界(入口編)

今回は真面目(?)に少しCGに関してのお話しをして行こうかと…思っとります。
今や身近に当たり前のように生活の一部に溶け込んでいるCG。何故にこのタイミングでCGを話題の一つとして挙げたのかと言いますと…

 

 

なんだ…ただのイケメンか。。。

遡る事23年前、ある一つのゲームがこの世に誕生しました。Final Fantasy7(スクウェア・エニックス社)。通称FF7。

 

(は?君たちまだ生まれていない…だと…?!?!…一瞬寒気がしたのは気のせいか…。)

このシリーズでは初となる3DCGを採用。それは今までになかった斬新かつ革命的で、当時は大きな話題となりました。この時既に3DCGを使用したゲームはいくつか存在していたようですが、このシリーズが『3DCG』というキーワードを世に知らしめた先駆者と言っても過言ではないと、少なくとも私は思っています。

当時の『3DCG』は大きな面をハリボテのように貼り合わせた感じで曲面は少なく、キャラクターものっぺりとしていて現代のCGとは程遠いものでした。ただ3DCGがまだまだ物珍しい時代。『平面的』だったものが『立体的』になって遊ぶ事が可能になった事自体、革命的な事だったのです。

近日、23年の時を経てリメイク版となって本シリーズが発売となります。
今度は最新のCG技術を駆使して…。
現代のCG技術はゲームも映画も本物と見分けがつきにくくなる程、緻密かつ繊細に表現する事ができます。本シリーズに登場する主人公クラウドさんも肌質や毛穴、産毛までもが細かく再現されています。

 

(イケメンだろうが産毛はあるのだよっ!)

 

Final Fantasy7 Original ver

Copyright (C) 1997, 2019 SQUARE ENIX CO., LTD. All Rights Reserved.

 

Final Fantasy7 Remake ver

© 1997, 2020 SQUARE ENIX CO., LTD. All Rights Reserved. CHARACTER DESIGN: TETSUYA NOMURA / ROBERTO FERRARI LOGO ILLUSTRATION:©1997 YOSHITAKA AMANO

 

どちらもゲームスタート時の画面。同じゲームで3DCGの歴史を垣間見れるのはそうないのではないでしょうか?

じつはわたくし、オリジナル版のFF7が発売されてしばーらく経った後、自分が描く(あまり上手くない)イラストを動かしてみたいというちょっとした願望からCGに興味を持ち3DCG勉強を始めます。社会人になってからは直接触れたり関与する事はほとんどなくなってしまいましたが、何もないところから確実に物体として形が形成されていくさまはまた別な感動を実感する事ができますよ。

 

そもそもCGとは?

Computer Graphics(コンピュータ・グラフィックス)の略。コンピューターによって描いたり作ったりした画像や図形の事を指します。今やゲームやアニメーション、映画などには欠かせない技術でありCGの中でも大きく分けて2つ存在します。それが『2DCG』と『3DCG』の2つ。

2DCG

2 dimensional computer graphicsの略。x軸(横)とy軸(縦)で構成された平面に描かれたもの。
紙に絵を描くイメージ。

3DCG

3 dimensional computer graphicsの略。x軸(横)とy軸(縦)にz軸(奥行)が加わったもの。
人形などの立体的なイメージ。

 

では折角なので3DCGに関してもう少しだけ掘り下げてみましょう。

 

3DCGの3種類の表現

ワイヤーフレームモデル

点と線によって表現したモデル。形状を作る骨組みとして用いられる事が多い。
データ量が少ないので画像処理や演算処理が少々乏しいPCでも画像表示できるメリットがある。

サーフェスモデル

ワイヤーフレームモデルに面の表現が加わったモデル。あくまで表面だけの情報でその中身は空洞になっている。ワイヤーフレームだけでは表現できない複雑な形状を作る事ができ、ゲームやアニメーション動画など普段よく見かける殆どがこのモデル。

ソリッドモデル

サーフェスモデルに中身の情報が加わったモデル。体積や質量の重さなどを計算する事ができ、一番現物に近いモデルを作る事ができる。部品や資材と言った設計に長け、主に工業向け。体積や質量があるので画像処理や演算処理は極めて重くなる。

 

3DCGにおいてよく出てくるキーワード(一部)

ポリゴン

物体の曲面を表現する際に使われる多角形。多ければ多いほどきめ細やかなめらかプリン(?)となる。

テクスチャ

物体の質感を表現する際に使われる画像。曲面に色彩キレイな色紙をぺたっと貼り付けるイメージ。

モーションキャプチャー

人物や物体の動きをデジタル化する技術。人にセンサーをつけて動いてもらうので、よりリアルな動きを再現する事ができる。

モデリング

3DCGにおいて形作りをする工程を指す。モデリングといっても『ポリゴンモデリング』『曲面モデリング』『スカルプトモデリング』などといった制作パターンがある。用途で使い分けられるが今回は割愛。

レンダリング

3DCGの仕上げ工程を指す。モデリングに配色やライトを当てる位置、素材の質感などを計算によって2Dに画像化する為に書き出す作業。物体の動きが細かい程、物体が繊細な程レンダリングに要する時間は莫大に上がる。(○日間PCフル稼働しっぱなしとか…)

ちょっとだけでも興味が湧いてきました?…もしや作ってみたくなりました??
3DCGを作る為には色んなソフトも存在します。それは万能型だったり特化型だったり様々です。ちなみにお値段も様々です。 基本的に3DCGソフトはお高めと言われていますが、実装されている種類は少なくなるもののフリーソフトもいくつかあるのでこれから3DCGを始めたい方にはオススメです。
最後に有償・無償含め3DCGソフトをご紹介していきたいと思います。

 

無償3DCGソフト

Blender(ブレンダー)

Blender Foundation製のオープンソース型3DCGソフト。モデリングからアニメーション、レンダリングまでオールラウンド。しかも完全フリー。但し初心者には使いづらいのが難点。

Metasequoia(メタセコイア)

株式会社テトラフェイス社製の3DCGソフト。Made in Japan。無償で使う事が出来るが制限がある。初心者さんだけではなくプロの方も多く利用している程使いやすさに定評がある。主にキャラクターのモデリングに使われる。

 

有償3DCGソフト

3DS MAX(スリーディースタジオマックス)

AUTODESK社製の3DCGソフト。モデリング、アニメーション、レンダリングが可能なオールラウンド型だが、特にアニメーションに関して特化している。多くの3D制作会社さんが利用している。有償版だが30日間の無償体験版をダウンロードする事ができる。

MAYA(マヤ)

AUTODESK社製の3DCGソフト。プロから専門学校などの学習コンテンツまで幅広く利用されている。使いやすく初心者の方でも扱いやすいがお値段が少々高めなので手が出しにくいのが難点。

 

 

CGについて少しだけご紹介してきましたが、いかがだったでしょうか?これを機に昔のCG、現代のCGをゲームや映画などで見比べてみるだけでも面白い発見が出来るかと思います。これからCGがどのように変化していくのか…ちょっと楽しみです。

最後までご覧いただきありがとうございました。