真夏のミステリー映画探訪

こんにちは、松野です。
最近の暑さのせいか一緒に住んでいる猫が近寄ってきてくれず、少し寂しい日々を過ごしております。

以前、映画の記事を書かせていただきましたが、今回も映画のお話。
せっかく暑い夏なのでひんやりできるホラー映画紹介といきたいところですが、個人的にホラー映画は優先順位が低いというか。
他のジャンルに比べて、それほど作品数を観ていないのでご紹介できる自信がないのです。

というわけで、今回はひんやりとは違いますが、作品全体に漂う不穏で不気味な雰囲気で少しゾクゾクできるかもしれないミステリー作品をご紹介したいと思います。
古い映画ですが、名優が主演を務めているので安心して観られる作品かと思います。

薔薇の名前

1986年のフランス・イタリア・西ドイツの映画。
監督はジャン=ジャック・アノー、主演は名優ショーン・コネリー。
ざっくりとしたストーリーとしては、中世イタリアの修道院で起こる怪死事件を修道士ウィリアム(ショーン・コネリー)とその弟子アドソ(クリスチャン・スレーター)が紐解いていくというというもの。

舞台となる修道院のリアリティが素晴らしく全編を通した映像の暗さも相まって不気味さを醸し出しています。
まるでそこで暮らす人々の思想や思惑等の陰鬱さが伝わってくるようでゾクゾクします。

ショーン・コネリーの存在感

なんというか、ショーン・コネリーって全能感がありませんか?
どんな不気味で凄惨な事件が起こっても、この人いたら大丈夫でしょ!みたいな(笑
そんな存在感のおかげで全編通して不穏な空気が流れる作品なのに、安心して観られてしまえるんですよね。
ほんとに役者の存在っていうのは偉大です。

もちろんストーリーも秀逸で、上質なミステリー小説を読んでいるかのようで、素晴らしい。
ストーリーの構成自体は前述のとおり「師匠と弟子が事件を解決していく」という比較的シンプルなのですが、元が小説ということもあり、裏では当時の様々な論争や異端審議、黙示録による終末意識等が複雑に絡んでいるのも興味深い。
ぼくは特定の信仰はもっていないのですが、文化としての興味から聖書等は読んでいたので、この辺は非常に面白く観ることができました。

正直、細かい設定や描写はかなり複雑で憶えきれていないので、興味を持っていただけたら一度ご覧いただければと思います。
ただいかんせんテーマが「修道院で起こる怪死事件」なので、多少のグロはございますので予めご了承くださいませ。(笑

中世版〇〇〇〇

まぁ、究極的にざっくり言ってしまえば、中世イタリア版シャーロック・ホームズですね。
少しざっくりしすぎな感じはしますが…。(笑
でもそれくらいの気持ちで観ると意外なほどすんなり観られると思います。
最後に予告編の動画をご紹介しますが、かなり映像が古くてとっつきにくそうだなぁ…。(笑
でも本当に面白いのでぜひ観ていただきたい作品です。

あ、余談ですが、監督のジャン=ジャック・アノーが撮った2000年の戦争映画「スターリングラード」も名作ですのでぜひ!
こちらは若かりし頃のイケメン俳優、ジュード・ロウが主演の狙撃手の熱い生き様を描いた作品。
ラストの敵狙撃手との静けさの中の熱い戦いは必見です!
と、これまた語りだすと止まらなくなりそうなのでこの辺で。(笑

というわけで、今回も駄文ではございましたが、お付き合いいただきありがとうございました。
ジャン=ジャック・アノー監督「薔薇の名前」、気になった方はぜひ手に取っていただければと思います。

それではまた。