『暑さも寒さも彼岸まで』の言葉とおり、朝晩は少し肌寒く昼間は少し残暑が残るものの過ごしやすい季節になりました。外界に目をやれば彼岸花の紅白が季節の彩りを引き立て、金木犀の香りは秋の気配と一緒にやってきます。
『ナントカの秋』という言葉がいくつもあるのは、活動しやすくなる季節だからこそなのでしょう…多分(独断)
今回はこの『ナントカの秋』のひとつ、みんな大好き(?!)『食欲の秋』にスポットを当てて、秋に美味しい食材を少し雑学っぽい(??!)ことを織り交ぜながらご紹介。
梨/pear
秋の味覚の中でも1・2位を争う程の好物。(あくまで個人的嗜好)
じつはバラ科の植物である。リンゴもバラ科。世界規模で見ると和梨・中国梨・洋梨が食用として栽培されている。日本規模では割と品種が多く、幸水・豊水・新高・二十世紀・あきづきなどがある。
品種にやたら『水』が付く品種が多いのは梨特有のみずみずしさから来ているものだろうか?
生産上位県は関東地方が多い。九州地方も梨の生産地が多いのだが、台風の影響を受けやすい九州地方はその年の出荷量が激しく変動する為、関東地方よりも出荷数は少なくなる。
良い梨の見分け方は皮に色ムラがなく左右の形が均一に整って重みがあるモノを選ぶと良いそう。
…そういえば今年はまだあまり食べていない気がする。
柿/persimmon
梨の最大のライバル(?)…な程、柿も好物。『柿』は好物だが『牡蠣』は食べれない当人。正確に言えば食べれなくなった。恐らく一生分の牡蠣食べたんじゃないかな?好物だったモノが食べられなくなったので、そう言うコトにしている。
柿の話に戻そう。
柿は中国や東南アジアからやって来た果物。ヨーロッパの方では柿は日本から来たモノとされ、名前も『kaki』で通じるのだとか。皮をむいてそのまま食べる『甘柿』と、干す事で甘みが生まれる『渋柿』がある。栄養価も高い事から風邪予防や二日酔いにも効く。
熊本では『太秋柿』が盛んに生産されている。とにかく甘くてデカい。そういや、ライバルの梨も荒尾梨(新高)がやっぱり甘くてデカい。どちらもちょっと得をした気分になる(多分)
良い柿の見分け方は、青々して身にペタっと貼り付いたヘタに、身は色ムラがなく柔らかすぎないモノが良いらしい。
サンマ/pike
白いご飯が最高に合う焼き秋刀魚。だがしかし、今年は今までにない深刻な不漁で一瞬にして高級魚となってしまった。少しずつ漁獲量は回復傾向にあるようだが、焼きたて熱々を口にするのはもう少し先の話だろう。そしてまた脱線気味になるのだが、秋刀魚と言えば北海道など寒い地域を連想する方も多いハズ。当人の場合は、何故か行った事もない『目黒の秋刀魚祭り』を連想する。恐らく数年前に秋葉原の駅で普通に立っているメイドさんをバックに、秋刀魚祭りのポスターを目にしたからだと思う…。熊本ではまずないインパクト。さすがは秋葉原。
秋刀魚は塩焼きのイメージが強いが、蒲焼や酢〆、鮮度がいいモノではお刺身も美味しい。一度お試しあれ。お魚を選ぶ時は基本、目がキレイなお魚を探そう。
栗/Chestnut
炊き込みご飯と言ったごはんのワンポイントにしても、スイーツにしても美味しい万能食材。ゆがいて皮剥いて…と何かと手間がかかる分、出来上がった時の達成感と栗本来の美味さは格別である。熊本は栗の産地として有名であり、国内2位の収穫量を持つ。
そうそう。栗は野菜と果物、どっちのジャンルかと思います?
答えは『果物』
栗の正体はあのイガイガ部分が栗の『皮』、皮だと思っていた固い鬼皮とその中にある渋皮が栗の『果実』、身だと思っていた部分は栗の『種』になる。
そう、みんな栗の『実』を食べているのではなく『種』を食べているのだ。一先ずこれ以上のツッコミは厳禁だ。(笑)
ちなみに、ナッツ系と同類らしく渋皮を含め過剰摂取すると鼻炎などのアレルギーの原因になるらしい…。すでにアレルギー性鼻炎持ちの当人は衝撃を受ける事となった。
銀杏/ginkgo
こちらも下処理が大変な食材のひとつ、銀杏。独特な風味を持っているので好き嫌いがパックリ分かれますが、私は好物です。美味しいのでついついおつまみ感覚で食べてしまいがちですが、食べ過ぎると毒になってしまう危険な食材でもあるので注意が必要。過剰摂取とは言えその量は人にもよるのだろうけれど、何十個何百個を食べた場合なので、まぁ…、ある程度であれば問題ない。(但し子どもは十分に注意が必要)
しかし先任者はよくあんなとてつもなく臭い実の中の種の美味しさを、どんなきっかけで見つけたんだろう?
さいごに
秋の味覚はまだまだ沢山あります。『食欲の秋』と言う言葉が存在する程秋は食べ物の宝庫だと思います。しかし美味しいからと言って食べ過ぎは禁物。美味しい物は程々が丁度いい…。これから秋は深まり朝晩は少し肌寒くなってきます。美味しい物を食べて、くれぐれもご自愛ください。