全てはPになる

先日、バンダイから一つのプラモデルが発売されました。

なおバンダイとは日本が誇るコンテンツであるところのガンプラ(https://bandai-hobby.net/#searchGunpla)をはじめとした、様々なホビー商品を発売している有名な企業です。

そのバンダイが展開しているシリーズの中に「Best Hit Chronicle」という、革新的なヒット商品を世に生み出してきた企業とのコラボレーション企画があります。
要は「世の中にインパクトを与えた商品をプラモデル化する」というものです。


第一弾は、先日発表された「PlayStation5」から遡ること26年前に発売された記念すべき「PlayStation」と、同時期に発売された「セガサターン」という、ゲーム業界における記念碑的ゲーム機を実際の2/5サイズで再現したものでした。

「どうしてプラモ化しようと考えた?!」

一部で物議を醸しだしそうな案件でしたが、流石バンダイです。
ゲーム機の外観はあたりまえ、コネクター類(AV端子とか今の若い方には「?」ですよね……)はもちろん、中の基盤に至るまで忠実に再現されています。
当時はボタンを押すとバネ仕掛けでふたが開いて、そこにCD-ROMをセットするという方式でしたが、これもちゃんと再現されています。

もちろん、幾ら精工でもゲームは出来ません(笑)

そんな「バンダイがこれまで培ってきた技術力を投入してヒット商品をプラモデルとして再現する」というこの企画、次はどんな電化製品が被害……ターゲットになるのかと思われました。
そして先日、とうとう3作目が発表されました。

3作目、食品でした。

書き間違いではありません。
食品です!

お皿のような食器でも圧力鍋のような調理器でもなく、食品です。
あの、おなかがすいたら食べる「食品」です。

この会社、大丈夫か?!
そういわれても仕方がない気がしますが、真実食品のなのです。

そう、バンダイはとうとう食品をプラモデルにしてしまいましたっ!

それがこの「1/1、日清カップヌードル」です
https://bandai-hobby.net/site/besthit_chronicle/


「この会社、本当に馬鹿だなぁ!(誉め言葉)」

詳細はこちらの動画から
https://youtu.be/SWeYeVRjRpw

外の容器はおろか、中の麺から所謂謎肉と呼ばれる具の類まで、ほぼプラスチックで再現されています。
ネギは専用シートをハサミで切って再現します。

現行のガンプラ基準(塗装なしで配色を再現)で作られており、カップ容器部分は執拗に細かくパーツ分けされており、容器の上下にある金色の模様や赤いラインまで別パーツ化されてます。「カップヌードル」と表記され散る部分は白い本体パーツに赤い文字パーツをはめ込んでいくので、一部シールを使用する以外は塗装が不要です。
逆にオリジナル塗装を施す場合でも、この細かいパーツ分割のおかげで作業負荷がかなり軽減されています。
…カップヌードルのオリジナル塗装などと言う単語が出てくる日が来るとはなぁ…。

容器も大概なパーツ構成ですが、麺パーツは実物の麺を3Dスキャンでデータに置換し、これを10パーツで再現しています。
麺を10個のプラパーツで再現です。

これ、10年位前に戻って、一般人に
「バンダイ、カップヌードルのプラモ作るってよ」

そんなこと言っても信じてもらえないようなぁ……。

多分、バンダイ関係者だと
「まだちょっと早すぎるのでは?」
…いいそうだなぁ。

なお驚異の再現力で構成されたこの「1/1カップヌードル」ですが、個人的に再現度が度を越していると感じたのは具のエビだと思っています。
プラパーツに専用シールを張っただけなのですが、見た感じの再現度が謎肉や卵、ネギとは数段違います。

まさかの「食品プラモデル」を発売したこのシリーズ、このまま行くと次はいったい何がプラモデル化されるやら…